フライングヒューマノイドナッツ①-誕生〜保育園卒園-
生い立ちから意味不明な名前に至るまで過去現在未来を混ぜながらだらだらと書く。飽きたらやめる。
【なんて事ない二人の元で】
飲食店をやるんだ!
そう言いだし車を買って全く売れないフランクフルト屋を営んでいた父と妊娠中なのに父親に駆り出され父親より頑張っていたと今でも語る母の二人の元に
1994年7月5日22:50頃
千葉のどこかの病院で産声をあげる。
父親の意向で最初は「ゴン」という名前が着く予定であったが親族の猛反対により頓挫。(HUNTER×HUNTERではなく、はじめ人間ギャートルズから来ているらしい。)
次に父親が提案したのが「麦」。
あ、ちょっといいなって書いてる今だったら思うが、当時男の子につける名前としてはキラキラしすぎていたのか、敢え無く落選した模様。
じゃあもう夏に生まれたから「夏」でいいよ!と父親が憤慨しながら提案し、親族も渋々了承。フットインザドアテクニックとはこの事である。
そんなこんなで「木村夏」という姓と名か一個体に名付けられたわけである。
【何を考えていたのか問いただしたい三歳時クラス】
目を瞑り過去に遡って一番はじめにある記憶がコレである。よりにもよってコレである。
忘れもしないコレとは丁度三歳児クラス「うさぎ組」のお昼寝の時間。
全く眠くなく、お昼寝の時間が苦であった夏BOYはカーテンの後ろに隠れていた。(なんと可愛らしい)
完璧に隠れていたつもりであったが、影が丸見えだったのだろう、あっさり先生に見つかってしまった。
先「夏くん、お昼寝の時間だよ。」
な「やだ。眠たくないもん。」
先「でも、みんなお昼寝しているよ。」
な「やだ!」
先「じゃあ、どうしたら寝てくれるかな。」
な「おっぱい見せてくれたら寝る!」←は?
・・・・・
マジでコイツは何をいってるんだ?
本当に三歳児なのか?
今でも思い返すとイーッってなるはずかし〜い思い出である。
今回はその恥ずかしい体験を成仏させるつもりでこのように公にして振り返ってみたのである。
え?そのあと先生はどうしたって?
もちろん、夏BOYをお昼寝させるために服を捲り上げてくれた。
(なんだよ、ブラかよ。)
これが、夏BOYの記憶としては最も古い地の文である。
岡本の下着嫌いはここから始まったのかもしれない。
【エロ、縄、父宅にて】
うさぎ組下着事件よりちょこちょこ記憶があるが、鮮明に残る思い出には何故か性的な話が付き物なのは天命か。
父親は訳も分からない自営業のフランクフルト屋から撤退した後、ブラジルの帰国子女であった為、運良く柏レーソルのポルトガル語の通訳に就職。
当時練馬の祖父母宅の近くのマンションの一室を買ったばかりであった為、母、夏、妹(二個差)を置いて単身赴任をしており、時折家族で会いに行くことがあった。
父親の借りていた部屋にはロフトがあり、当時4歳の夏少年にはとてもエキセントリックであり父親をほっぽりだして自分の秘密基地(のつもり)にしていた。
ある時、いつものように秘密基地へ行くと、今まで自分が腫れてきた動物図鑑や可愛らしい絵本とは違う一冊の本を見つけた。表紙はどうやら女の人だ。興味津々で開いてみると
裸の女の人が縄で縛られて便器の上に吊るされていたのであった!!
あのページを鮮明に覚えているということはどれほどの衝撃であったのだろう。
一年前は恥ずかし気も無く保育士の乳を拝もうとした男だったが、何故か猛烈な恥ずかしさと同時にコレは何かいけない物だと察した夏少年は(子どもの成長スピードは凄まじい物である)
一通り全ページに目を通し
「お母さ〜ん!お父さんがこんなの持ってる!」
と声高らかに母に報告をした。
しかし、まあ、なんというか。
人の性癖はなんであっても良いとは思うが親の性癖となると複雑なものだ。
子どもできたら検索履歴は消しておこう。
【父、不在、下着にて】
ある休日の昼下がり。立派に5歳になった夏少年と妹を連れ母親が黙って車を走らせた。曖昧だがユーミンの声が車内に響いていたのを記憶する。
車を降りると、見覚えのある父の単身赴任先であった。
父に会えるのかと思ったが、「今日はお父さんは仕事でいないよ」との事。
???な状態で家に入るや否や
黒いブラジャーが部屋に干してあった。
そして
母親がそのブラジャーをパシャパシャ写ルンですで撮り始めた。
ここからは疎らな記憶だが
・父の浮気相手の実家に母が乗り込み話し合いをしている間に、父の浮気相手の妹の子供達と楽しく遊び「また遊ぼうね〜」と手を振った事
・父親と母親のどちらについて行くか尋ねられ母親について行くことを即答した事
・じいちゃんばあちゃんがよく家に来るようになった事
はよく覚えている。悲しかったという思い出はない。
岡本の下着嫌いの性癖が確定したのはここいらである事は間違いない。
【卒園式】
うさぎ組下着事件後、音楽体操の時間にドサクサに紛れて先生の乳に突っ込む事はあったが夏少年は無事、捕まる事も無く卒園式を迎えることができた。
保護者席には皆のお父さんお母さん達が来ていた。お父さんだけ、お母さんだけだったのは夏少年と小林くんだったが、割とマジで全く気にしてなかった。
粛々と卒園式は進行して行き、園児達がそれぞれ一人ずつ出てきて「自分はこうなります!」という宣言をする演目(確かそんな感じの)が始まった。
他の園児達は「お花やさんになる」とか「サッカー選手」になるとかそんな事を言っていた。今時と違って間違ってもユーチューバーになるなどと言った園児はいなかった。
夏少年はというと
すんごく好きなものは仮面ライダーとかウルトラマン(変わらんなぁ)だけどあれが特撮であると理解しており、漠然と
かっこいい
に憧れているだけだった。
そこで周りが意外とちゃんと発言している中、かっこいい事を言わねばかっこいい事を言わねば
という考えに支配され
園長「木村 夏くん」
な「はいっ!」
園長「卒業おめでとう!」
な「ありがとうございます!」
前を向き、胸を張り
な「僕は大きくなったら空手と剣道と柔道をやります。」
かっこいいと思うものを思いつく限り列挙するという暴挙に出た。それでも夏少年的には決まった!と思ったのか意気揚々とその場を後にした。
ちなみに、小学校で空手を習い、中学校で剣道部、高校の授業で柔道を選択した。
そう、ちゃんとコンプリートしたのである。達人になるとは言ってないので達成したと言っても過言ではない。